「スキー天国・サーフ天国」なる本が目に付いた。
表紙はマイク真木。その中に1987年上映された「私をスキーに連れてって」を監督した馬場康夫氏のインタビューが掲載されていた。
「私をスキーに連れてって」
この映画は今の私におけるスキー人生に多大なる影響を及ぼしたと言っても過言ではない。
当時20歳だった私は専門学校生。
実際にこの映画を映画館で鑑賞したわけではないが、その後発売されたビデオを購入し、暇さえあればとにかく毎日のように観ていた。それこそノイズが入るまで。
自慢じゃないけど、この映画のセリフ、いまだに全部言えると思う。それぐらいバカになって観ていた映画だ。
何がそんなに自分を狂わせたのか?
今この映画を観れば、たぶんつまんないと思う。
よくよく考えれば、ありえない出来事ばかりのこの映画。
しかし当時は「スキー場に行けば、こんな素敵な出会いがあるのか・・・」と妄想にふける毎日。
とにかく出会いを求めるならスキー場!!というのが当時の若者のステータスになってしまった。
いや、この映画がさせてしまったのだ。
なんとも罪深き映画である。
そしてこの映画の最大の立役者は松任谷由実が歌う、シーンに抜群にマッチしたサウンドトラックの数々。
特に私のお気に入りは「BLIZZARD」
この曲、今でも流れると鳥肌が立ってしまう。
そして普段スキーで滑っている最中にもよく口ずさんでしまう曲。
アルバム「サーフ天国、スキー天国」、是非御視聴あれ。
ちょうどこの時期はバブル景気の始まりの時期。
この映画の大ヒットのおかげで、この後空前のスキーブームが訪れる。
すぐ地元の蔵王スキー場に行っても、土日などはリフト待ちは30分〜1時間はあたりまえ。
1日券を購入して滑っても「損」をしてしまうなんてことが当然の時代だった。
とにかくスキー場は人、人、人・・・。
ここで一つ私のエピソードを。(当時の話し)
蔵王へ日曜日にスキーに行った時のこと。
リフトやロープウェイは黒山の人だかり。
30分ほど並んでやっとリフトを1本乗る事ができた。
次のリフトは同じように黒山の人だかり。しかも下のリフト乗り場より人が多い。
こんなんじゃ、せっかく買った1日券がもったいない。
そこで友人とスキーを肩に担ぎ、こともあろうか蔵王で一番の急斜面「横倉のカベ」を登り始めた。
この斜面、最大斜度38度もあり、実際立ってみれば垂直に感じられる様な急斜面。そんなとこを登り始めたのだ。
時間はそれこそ30分はかかったと思う。
カベを登りきり、そこで待っていたいたのは拍手喝采の嵐。
カベの上で我々の馬鹿げた行動を見守っていた大勢の人々が、本当に登りきった光景をみて感動してくれていたのだ。
ものすごいヒーローになった気分。
だからどうしたと言われてしまえばそれまでだけど・・・。
長々と意味不明なことを書いてしまったが、この映画が当時の若者に及ぼした影響は計り知れない。
その影響の程はこちらをご覧あれ。
スキー業界の繁栄を知るものとして、現在の閑古鳥が鳴くゲレンデを見るのはあまりにも耐えがたい。
来冬に向け、フジテレビがスキー映画らしきものを製作しているようだが、スキーブーム再来の起爆剤になって欲しいものだ。
ちなみに私はこの映画のヒロイン、原田知世をCMなどで見るだけでいまだときめいてしまうほどの大ファンである。


